奈良県議会議員 乾浩之

北葛城郡を元気にしたい!「自由民主党」

一般質問

平成23年9月 定例県議会

2011.10.17一般質問
 
なら元気クラブ 乾 浩之
 
 今年4月の奈良県議会議員選挙で、北葛城郡選挙区で初当選をさせていただきました、奈良県議会議員・無所属の乾浩之でございます。奈良県議会議員会派「なら元気クラブ」に所属しております。
 そして本日、光栄にも一般質問の機会を与えていただきましたこと、心より感謝申し上げます。私は、これまで地元の町議会議員を七年間務めてまいりましたが、県政についてはまだまだ勉強が必要な若輩者であります。議員各位の皆様、荒井知事をはじめ理事者の皆様のご指導を賜りますようお願い申し上げます。
 先ず最初に、このたびの台風一二号災害では、県内でなくなられた方が十一名、以前として行方不明の方が十四名もおられる状況であります。国の協力を得ながら、県を挙げて救援に取り組んでいただいているところですが、被災された方々の一日も早い救助、復旧につながることを強く願うところであります。
 先般、私は、議員有志と共に十津川村、五條市をはじめとする被災市町村を訪問いたしました。関係者の懸命のご尽力により、復旧は徐々に進んできていますが、災害の傷跡は大きく、復旧復興には、時間がかかるとの印象を持ちました。
 いくつかの避難所も訪問させていただき、避難者の方々から、様々なお話を聞かせていただきました。「いつになったら日常に戻れるのか、めどが全く立たない。」「避難生活が長期化するのではないか不安。」など、いずれも深刻な被災者の実情でした。改めて、我々一丸となって、一日も早い復旧復興と、避難の解消を実現しなければならないとの決意を新たにしたところです。
 しかしながら、一方では、土砂ダムをはじめとする現地の状況から、避難生活が長期化するかもしれません。申し訳ないのですが、被災者の皆さんには今しばらく、ご苦労をおかけするかも知れません。被災者皆様へのきめ細かな支援が必要となっています。
 こうした中で、せめて物資の面では、できるだけの支援を行い、ご不自由をおかけしないようにしていただきたい。
 そこで、これまでの被災地への緊急物資輸送の実績及び今後の方針について、危機管理監に伺います。

 次の質問に移らせていただきます。私が生まれ育った北葛城郡は王寺、河合、上牧、広陵の四町からなっています。私はこれらの町がそれぞれの特性を活かした地域づくりができるようお役に立ちたいという思いから県会議員に立候補させていただきました。本日は北葛城郡の抱えている課題に関連した質問をいくつかさせていただきたいと思います。
 まず最初に、住みよいまちづくりについて数点お尋ねします。
 一点目は、「奈良モデル」の今後の展開についてであります。
 全国の市町村の数が、それまでの約三千二百から約千七百まで減少した平成の大合併では、県内4地域で合併が行われたものの、他府県と比べて合併が進まず、小規模な町村が残っている現状であります。それぞれ地域に合併しない事情があってやむをえない結果だと思うところですが、小規模な町村は、少子高齢化や行政サービスの多様化などのために、どこも財政的に大変苦しい状況におかれています。
 例えば、上牧町では、平成一六年度から実質収支がマイナスとなり、平成二〇年度決算で早期健全化団体となりました。町では、財政健全化のためとして、平成十九年度からペガサスホールや町民プールが閉鎖され、町民が我慢を強いられる事態となりました。県のご支援や副町長を置かずがんばっている町長を筆頭に町挙げての努力もあり、財政が改善に向かい、今年から町営プールは再開されましたが、住民の方々はつらい思いをされたと思います。
 県では、荒井知事のリーダーシップのもと県庁挙げて「奈良モデル」という新しい県と市町村の関係づくりに取り組んでおられると聞いています。その取り組みとして、市町村間の協力を県が取り持ったり、小さな町村ではできない仕事を県が手伝ったりされているそうですが、都市部の住民もその周辺の町村に住む人も同じ奈良県民でありますので、基本的な住民サービスはどこに住んでいても同じように受けられるよう県職員の皆さんにどんどん知恵を出してもらい、地元北葛城郡も他の地域も、そして奈良県全体が「住みよいまち」になっていくことを願っています。
 県内の市町村の実情を踏まえ、奈良県全体が良くなることを目指して取り組んでおられる「奈良モデル」の今後の展開について知事のお考えをお尋ねいたします。
      
 二点目は、一市一まちづくりについてです。
  県では平成二十二年度から「住民が元気で暮らしやすく、賑わいのあるまちを、地域の特性を活かしてつくる」ということを目標に、大和高田市など8市で一市一まちづくりに取り組んでおられます。その方針としては、「地域にある公有、私有の資産の有効活用」、「ストーリー性のあるまちづくり」、「まちづくりの成果が、地域の売り、誇りとなるようなまちづくり」、そして「県の積極的な関与」などが掲げられています。
 例えば、私の地元広陵町にも馬見丘陵公園や百済寺、靴下産業など優れた地域資源があります。県の積極的な支援があれば、地域の売りや誇りとなるようなまちづくりができると思います。
 今後は市に限らず優れた地域資源のある町村も対象にしても良いのではないかと考えます。そこで一市一まちづくりの今後の展開について、まちづくり推進局長のお考えをお尋ねしたいと思います。
 三点目は、馬見丘陵公園の整備活用についてです。
  北葛城郡河合町と広陵町にまたがる丘陵地帯に昭和五十九年から整備が始まった計画面積65.3ヘクタールの県営馬見丘陵公園は、大規模な菖蒲園やバラ園などが整備され、四季を通じて花が楽しめる公園として、近隣住民に限らず、県内外から多くの人が訪れる花の名所となっています。
 私は、このように魅力いっぱいの馬見丘陵公園をもっと充実し、奈良公園と並ぶ関西の名所に位置づけていけたら、県全体の観光振興にも役立つものと考えています。
 昨年秋に開催された全国都市緑化フェアでは、馬見丘陵公園がメイン会場となり、園内にフードコートも設けられ、四十三万人以上の来場者でにぎわいました。今年は、十月一日から十六日まで「馬見フラワーフェスタ」、「クーカル・イタリアン・イン・馬見」、「ダリアまつり2011」と称して花を楽しみ食を味わうイベントが開催されます。私も、馬見丘陵公園のような見所の多い広大な公園で開かれる今回のイベントは大変魅力あるものになると思います。
 また、この公園とその周辺には、馬見古墳群として多数の古墳が点在し、中でも古墳築造当時の姿が再現されているナガレ山古墳は、古代の技術や文化を学ぶ教材として、多くの小学生が見学にやって来る学習の場でもあります。さらに、この馬見古墳群から埴輪銅鏡など様々な副葬品が出土しており、公園内でそれらをまとめて展示し、ボランティアの人たちが解説する場所があれば、全国から古代史ファンがやってくるのではないかと思います。
 今後、馬見丘陵公園の魅力をさらに高めていくため、イベントも含めて様々な取り組みが必要と考えますが、馬見丘陵公園を今後どのように整備し活用されるのか、まちづくり推進局長のお考えをお尋ねします。
 次に、教育について、教育長に伺います。
 私は、わが子や近所の子どもたちの集団登校に毎朝、学校まで一緒に歩いており、「おはよう」と声をかけたり「運動会の練習はうまくできてるか」など、いろいろな会話をしながら歩いています。そうすると元気があるのかないのかなど、毎日の子どもたちの様子が分かります。
 私は、いろいろな問題行動を起こす子どもも、本当はみんな素直で優しい気持ちをもっていると信じています。いろいろな要因によって、心の弱いところが表面に出て、やんちゃなことをしてみたり、自分より弱い子をいじめてみたりといった行動になってしまっているのだと思います。
 私は、家庭や地域での取り組みも意味があるとは思いますが、学校で先生方が子どもたちの中に入って、自分から「おはよう」とか「きょうはどうや」などの声かけをしたりして、様子がいつもと違うときに気にかけて見ていたりすることが、最も大切なことだと思っています。
 近年、定年退職する教員が増え、若手教員の配置が進んでいるこの時期にあっては、コミュニケーション力の高い人材を採用すると同時に、若手や中堅の教員をしっかり育成することが、「学校の教育力」を高めることになると考えます。
 そこで、教員の資質向上のために、県教育委員会としてどのように取り組んでおられるのか、教育長にお尋ねします。
 次に地場産業の育成に関連して質問します。
 今年三月の東日本大震災は、死者行方不明者が二万人を超える大惨事であり、今現在も避難生活を余儀なくされている方も多数あり、一日も早い復旧・復興を願うばかりであります。この大震災では、皆様もご存じのように巨大な津波が発生し、その津波が沿岸部の市街地や農地をことごとく飲み込んで行く様子はテレビで見ていても、何か悪い夢を見ているようで、信じがたい光景でありました。しかし、現実に2万3千6百ヘクタールにも及ぶ農地が津波により冠水、流出し、作付けできない状況になっています。
 そんな中で今、仙台平野の一部で「東北コットンプロジェクト」というユニークな被災地支援活動が動き出しています。これは、綿花が塩害に強く、かつて干拓地の塩抜きに使用されたこともあることから、津波をかぶった水田や畑で米や野菜の代わりに綿花を栽培し、そこでとれた綿からオリジナル製品を開発し、復興祈願商品などとして販売することで、被災地の農業再生、塩害対策、新たな雇用の創出に役立てようというものです。
 このプロジェクトは、地元仙台の農業者、紡績会社、アパレル関係のメーカー・商社など多くの人たちが関わって進められていますが、実は奈良県の靴下メーカーが広陵町内で二年前から地元シルバー人材センターと共同で綿花を栽培し、国産にこだわったものづくりに取り組んでいたことが基礎になっているのです。綿の種も広陵町産のものが提供されています。東北の農家の方にとって初めての綿花栽培ですが、八月に花が咲き、九月に実がなっており、十一月の収穫に向けて順調に生育されているようです。上手くいけば、奈良の綿花が東北の農業再生に一役買うことになります。
 このように、奈良から東北へ思わぬ形で支援ができるのは、奈良県の地域に根付いた地場産業として靴下製造業が外国の製品に押されながらでも生き残って来たからであります。
 私は、靴下やプラスチックなどに代表される地域に根付いた地場産業こそが地域の雇用を支える柱であり、いわゆるハイテクでなくても、独自の戦略で海外に負けない商品を開発する地場産業を支援していくことが地域の雇用を確保するために大変重要なことだと考えます。創意工夫してがんばる地場産業を支援する取り組みについて、産業雇用振興部長のお考えをお尋ねします。
 次に高齢者の暮らしやすい地域づくりについです。
 高齢化社会という言葉が使われるようになって、かなりの年数が経つと思います。奈良県民の高齢化の現状を調べますと、私が生まれた1960年では十五人に一人が六十五歳以上のお年寄りであったのが、今はだいたい四人に一人になり、十五年後には三人に一人が六十五歳以上のいわゆる「高齢者」になると予想されております。
 また、この数十年の間の日本の経済成長とともに家族のあり方も変化し、私が子どもの頃は三世代同居が当たり前のように見られたものが、今は核家族化の進行のため、大きな家にお年寄りだけが暮らしている、そんな住宅地が全国的に広がっています。
 かつてのニュータウンは、現役をリタイアされた方々が暮らす街となり、オールドタウン化していますが、本県においては、より深刻な状況があります。
 現役時代は寝ることだけのために家に帰っていた地域を知らない「奈良府民」といわれる方々が、定年を迎え、地域に溶け込めずにいるとの指摘もあり、今後も、増え続けるのではないかと危惧しております。
 地域には、支援を必要とする高齢者がおられる一方、現役をリタイアされたとはいえ、健康で元気な方がたくさんおられます。
 私は、元気な高齢者の方々には、その豊かな経験や技術、知識などを地域社会に還元いただき、若人世代とともに、支援の必要な高齢者を支える側に回ってもらうという社会システムへの転換が必要ではないかと考えております。そして、地域社会と交流し、地域社会へ貢献することを通して、生きがいある豊かで充実した人生を過ごしていただけるような地域づくりが重要であると考えております。
 そこで健康福祉部長にお伺いします。高齢者が、生きがいをもって元気で豊かに暮らせる地域づくりについて、現状と今後の取り組みをお聞かせください。
 最後に、地域に応じた医療の提供体制として、県立三室病院の再整備について質問します。  
 県では、昨年四月に奈良県保健医療計画を策定し、北和地域の高度医療拠点病院として県立奈良病院が位置づけられ、平成二十八年度の完成を目指し、奈良市の六条山地区に移転新築される計画が進行しています。北和地域の県立病院としてはもう一つ県立三室病院があり、西和地域の地域医療を担う基幹病院として、昭和五十四年の開設以来重要な役割を果たしていただいています。施設の老朽化や医療の高度化など病院を取り巻く環境の変化に対応し、これからも地域に親しまれ、頼りにされる県立病院としての条件を整えてほしいという地域の声があり、これまでも地元選出の議員が要望してきたところであります。
 三室病院の再整備に向けて、新奈良病院との連携を含め、北和地域医療連携協議会等で三室病院の果たすべき役割を検討されていると聞いておりますが、現在の検討状況と今後の進め方について、医療政策部長にお尋ねします。
 最後に県立三室病院産婦人科の分娩取り扱いについて、要望いたします。
 県立三室病院の産婦人科は、今まで毎年二百件以上の分娩を取り扱い、地域の住民から頼りにされてきましたが、平成二十一年四月から分娩の取り扱いが休止されています。
 その理由を聞くと、医師二名のうち一名が勤務の過酷さなどを理由に退職され、常勤医一名の体制では分娩の対応が十分できないため、やむなく休止していると聞いています。
 病院の地元王寺町を初め西和地域は、住宅地が多く、お産をされる世代の住民も多い地域であります。また、奈良県は、産科の数が全国的に見て少ない県でもあることから、一日も早く医師を確保し、三室病院の分娩取り扱いが再開できるよう、県当局の一層の尽力をお願いし、要望といたします。
  以上で壇上からの質問を終わらせていただきます。ご答弁の内容によりましては、議席にて質問したいと思います。ご清聴ありがとうございました。
 

前のページに戻る